2010年2月23日火曜日

日本とアメリカのコーポレート・ガバナンスの違い

ミシガン大学のオリエンテーションで日本とアメリカのコーポレート・ガバナンスの違いについて講義をうけた。アメリカと日本のガバナンスの違いは、アメリカの場合、取締役に社外の方が多く、取締役会にて執行役の牽制がきいているとのことだという。日本の場合は、取締役と執行役員が同じ人が担当し、また、取締役会も社内の取締役がマジョリティを占めるため社内の意図をそのままに執行しやすい。

しかし、いくら取締役が社外が多くても、社内から稟議としてあげられる資料は、決議をしやすいように見せ方を変えられるし、社外取締役であればなおのこと、社内の状況を判断できないのではないかという意見がある。さらにいえば、社外取締役であれば、その会社に対するコミットメントも弱いし、適切な判断ができているとは考えにくい。取締役会が社内のメンバーだけで決議されてしまうことも問題であると思うが、かといって社外を多く抱える取締役会も適切な会社運営ができるかどうかは疑問である。

社内で取締役を占めれば、スピーディな経営判断ができるし、社外が多くいる取締役会であれば、より幅広い意見を取り入れやすいと思う。どっちがよい、というよりも会社の成長スピードにそって取り入れるということがよいのだろうか。成長期であればスピーディな経営判断を必要とするだろうし、成熟期から衰退期になる状況であれば、より幅広い意見を求めて、会社に新しいアイデアを取り入れる必要もあるだろう。

なんとなく、講義を聞きながらそんなことを思った。ミシガンにいったらまたこういうガバナンスの講義はやるだろうから、もう少し考えも深められるかもしれない。

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