2010年6月1日火曜日

Samsung、韓国企業の力

Samsungをコーポレートツアーで訪れました。今までSamsungの製品は、実際に見る機会が少なかったので、日本の技術力よりも劣っていると思っていたこと、ただ、雑誌で見る限りシェア1位になっている分野が多いので安さで新興国市場のシェアを奪っているのかと思っていました。
しかし、実際に見て圧巻だったのはSamsungの技術力は日本の電機メーカーを凌駕していると感じられたことです。プラズマテレビは日本のメーカーよりも薄く、大きなものを作れていますし、アバターによって注目されている3Dのテレビも見ることができました。デジタルカメラは、レンズの隣に画面があって、自分をそこからとることができる機能は、マーケットインの発想を感じられるような、よい機能でした。携帯電話はアルマーニとの連携したデザイン携帯だけではなく、カメラの高解像度機能付きだったり、超小型携帯であったりと、日本のメーカーと同等、もしくはそれ以上の製品がリリースされています。日本市場ではなかなかみることはできませんが、グローバルに考えれば、Samsungはもはや世界の名だたる超大型企業だと言うことを改めて感じることができました。

セミコンダクターの高い利益率によって生まれる資金とMBA、理系PhDの積極採用によってR&Dに力をいれるとともに、税金がほとんどかかっていないことによってNet Incomeを十分に蓄えることができています。

ほとんどの業界でグローバル1位を目指していく発表に、日本企業では感じられない、強いエネルギーを感じました。しかし、98年の金融危機から10年での復活、韓国企業はSamsungだけではなく、グローバルを目指し、そこでの利益によってさらなる発展を遂げています。

かたや日本。「ガラパゴス化」といったキーワードを強く感じさせられます。独自の標準によって、外資系企業が参入できない環境をつくりつつも、グローバルに進出できていない。オペレーションの問題がありつつも、それ以上に国内の既得権益の保護のためにグローバル進出に消極的な企業の姿勢が原因ではないかと考えさせられてしまいます。インターネット企業も、国の昔ながらの法律によってわけのわからない制限がかけられています。医薬品の問題にしろ、またe-learningにしろ、未だにインターネットでは制限が掛かっています。隣国韓国の優良企業を見ながら、同時に日本の今後の経済に大きな不安を感じました。

ところで、話はかわりますが、プレゼンの質疑応答では会長の辞任からの復帰の話はうまくかわされ、また、Appleと比較してコピーじゃないかという質問に対しても、無難な回答でたいした情報は得られませんでした。まぁ、そりゃそうですよね。

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